富山県魚津市といえば、ホタルイカやズワイガニなどの
海産物で知られている地域です。
また、立山黒部アルペンルートは世界有数の山岳観光ルート
として有名ですね。
その魚津市の小川寺という地区で、「小川寺の獅子舞」
という伝統行事が行われます。
この獅子舞は、年に三度、1月の火祭り、3月の春祭り、
10月の秋祭りに奉納されます。
今年も1月、3月の奉納はすでに行われ、残る秋祭りが
10月12日に予定されています。
この記事では、「小川寺の獅子舞」について歴史や出店の
情報をご紹介します。
小川寺の獅子舞2023歴史
この行事は、平安時代からつづく神仏混淆(しんぶつ
こんこう)のお祭です。
神仏混淆とは、神道と仏教の二つの信仰を折衷し、神事と
仏事を一緒に行うということです。
そのため、神社である白山社と、お寺である千光寺が祭の
舞台となります。
獅子舞の獅子の他、天狗や、強そうな男性を思わせる赤い
お面の演者、また女性と思しきお多福さんのようなお面の
演者、という一同が登場します。
宝永年間(1704〜1710年)に実在したとされる人物がモデル
になっていて、その時期にこのような現在まで続く形と
なったと考えられています。
概要
上に述べたような役割の演者たちが、行列をつくり、
白山社から千光寺を練り歩きます。
そして、千光寺の境内を7周半、独特の動きをしながら
歩きまわります。
獅子舞の動きは、お正月などによく見るイメージのそれ
とは違い、派手な舞やパフォーマンスはなく、控えめかつ
素朴な振る舞いに終始します。
むしろ派手さのないところが、古来のままの獅子舞の
オリジナルなスタイルなのではないかと想像させます。
獅子の顔の部分(獅子頭)も、箱型の、古式ゆかしいもの
だそうです。
小川寺の獅子舞。(春祭り)
晴れた日に行きたかった。
☂️が冷たい。🥶
でも、祭りは素晴らしい。#富山県#魚津素晴らしい#魚津 #小川寺の獅子舞 #獅子舞 #写真で伝えたい私の世界 #カメラ好きな人と繋がりたい pic.twitter.com/ZWKffXZbZy— こきりこ (@kokiriko_noto) March 14, 2019
この獅子舞に、頭をカプッと噛まれる(仕草をされた)人は、
無病息災でいられるとされています。
そのため、一連の奉納が終わると、見物していた地元の
人たちが獅子舞の前に、頭をカミカミされるために列を
作ります。
獅子舞に頭をカミカミさせるため、親御さんが小さい
お子さんを獅子舞に差し出すような場面も多く見られます。
ですが、かなり怖いのでしょう、泣いてしまう小さい
お子さんも見られます。
獅子舞以外の登場人物も、それぞれが独特な動作をしつつ、
千光寺の観音堂境内を周回します。
動画で見ると、獅子舞や天狗、2名の男性らしき演者、1名の
女性らしき演者が歩く順序や、それぞれの所作に、
ストーリー性が感じられます。
これら一連の儀式は、五穀豊穣を願うものらしいのですが、
どういった由来があるのか、その振る舞いの意味は何なのか、
詳しいところはわかりませんでした。
天狗のお面や、男性をあらわしているらしきババ面と言われる
お面は、その面構えが結構なインパクトで、こちらも小さい
お子様にとっては恐ろしげに見えてしまいます。
ただ、天狗をはじめ、その他の登場人物も村の英雄がモデルと
されていて、悪役ではありません。
また、小学生くらいの地元のお子様も含め、有志の方々が
神輿や旗持ち、笛や太鼓の参加者として行列に加わります。
お祭としては、一般の方が見学できる部分だけとなると、
1時間ほどで終了します。
イベントとしてのお祭ではなく、地域で伝統的に受け継がれて
いる行事、という色合いが濃いお祭です。
なお、この獅子舞は、県の無形民俗文化財に指定されて
います。
小川寺の獅子舞2023の出店
祭といっても、威勢よく派手に盛り上がるイベント的な
雰囲気はなく、おごそかで儀式的要素が強いものです。
そのため、縁日の出店のようなものはなさそうです。
確認できる動画でも、出店のようなものはいっさい見られ
ませんでした。
さて、この記事では小川寺の獅子舞についてご紹介
しましたが、いかがだったでしょうか。
今回は、ネットで調べてもあまり情報がなく、謎が多い
と感じました。
しかし謎が多い分、神秘的ないにしえの祭礼という印象
を持ちました。
賑やかで人出の多いイベント的なお祭もいいですが、
こうした伝統行事により大昔の日本人の営みに思いを
馳せてみるのも、たまには良いかもしれませんね。
最後に、魚津市小川寺までのアクセスは、以下のように
なっています。
- 北陸自動車道魚津ICから車で20分
- あいの風とやま鉄道魚津駅から車で15分
秋祭りの日程は10月12日ですが、見学できる時間帯は
午後2〜3時までと短くなっていますので、ご注意ください。
また、詳しいことは魚津市観光協会のサイトもご覧いただ
ければと思います。
それでは、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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