知らないじゃすまされない!じゃがいもの芽が出てるけど食べれるの?

子どもの好きな野菜の代表格の一つである「じゃがいも」。
茹でてそのまま塩をかけて食べるというシンプルな食べ方から、
ポテトサラダやマッシュポテト、カレーライスにお味噌汁・・・など、
和洋中さまざまな調理方法がありますよね。
そんな万能な食材である「じゃがいも」。ついスーパーの特売で買いすぎて、
一週間後気づいたら「あっ!芽がでてる!!」という場面に
今まで遭遇した人は多いのでは?
世間的にはじゃがいもの芽は取るものだと認識している人は多いと思いますが、
「別に取らなくても実際大丈夫じゃないの?」と甘く考えている人も
いるかもしれません。また「そもそもじゃがいもの芽ってどんな毒性を持っているの?」
という疑問を持っている方もいらっしゃるのでは?
そのような方たちのために、今回は「じゃがいもの芽」についての正しい知識を
詳しく説明しようと思います。
見たことない?!そもそもじゃがいもの芽ってどれのこと?
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じゃがいもの芽ってどんな毒?
じゃがいもの芽には、”ソラニン”・”チャコニン”という天然毒素が含まれて
います。しっかり処理をしないと、腹痛、吐き気や嘔吐、頭痛、下痢などの
症状を引き起こします。実際に学校での家庭科の調理実習で、じゃがいもに
よる食中毒が起きていますので、ちゃんと取り除かないと危険です。
加熱調理で毒はどれだけ軽減されるのか?
さてここで「加熱調理すれば毒性は低くなるのでは?」と思った人が
いるかもしれません。農林水産省の分析結果によると、茹でても煮ても
揚げたり焼いたりしても、ソラニンやチャコニンは約6割程度の毒が
残っていることが明らかになっています。
少し毒は低減されているようではありますが、あらかじめじゃがいもの芽は
しっかり取り除いてしまった方が一番安全です。
じゃがいもの”芽”ってどれのこと?
そもそもじゃがいもの“芽”がどの部分を指すのか分かっていないと
処理できませんよね。あとどこまで取り除けばいいのか、
必要以上に取ってしまったら、食べられるところが減ってしまうので
できれば避けたいところですよね。
・・・じゃがいもの”目”と”芽”・・・
じゃがいもには“め”と呼ばれている箇所が実は2つあります。
じゃがいもには凹んでいる所があると思いますが、これが”目”と呼ばれる場所です。
この”目”には毒性がありませんので、取り除く必要はありません。
そしてこの”目”から伸びているものこそが、私たちが知っている”芽”なのです。
これには毒性が含まれているので、きれいに取り除きましょう。
・・・じゃがいもの芽の取り除き方・・・
じゃがいもの凹んでいる部分に、包丁のあご(手元の角)を使って
ぐるりとえぐるように取り除きます。包丁を使用するのが難しかったら、
爪楊枝を刺してまわせば、簡単に取り除くことが可能です。
また、芽のほかに”皮”(とくに緑色に変色している部分)にも
ソラニンやチャコニンが含まれているので、厚めに皮を剥いたり、
ピーラーを使用してきれいに剝きましょう。
できればでてきてほしくない!!じゃがいもの芽がでる条件は?!
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こんなに美味しいのに、芽が出たら怖い毒をもっているじゃがいもの。
では、芽を出さないためにはどのように保存すればいいのか説明していきしょう。
遮光について・・・光は遮りましょう!
じゃがいもは直射日光が当たらない、暗い屋内で保管しましょう。
これは光が当たってしまうと、光合成をして皮が緑色に変色したり
芽が出やすくなる原因になります。
環境について・・・①常温保存の場合
じゃがいもを新聞紙に包んで保存しましょう。もし包むのが手間なときは
箱や紙袋に新聞紙を敷いて保存するのがおすすめです。
しかし夏の暑い時期は、腐敗が進行しやすいので注意が必要です。
環境について・・・②冷蔵保存の場合
夏の暑い時期は、冷蔵庫での保存をおすすめします。
しかし冷えすぎてしまうと、じゃがいもが乾燥しすぎてシワシワになってしまう
問題もあります。冷蔵保存する場合も、新聞紙でちゃんと包んで防御しましょう。
逆に冷蔵保存することによって、じゃがいもの糖度がアップするというメリットがあります。
一般的に冷蔵室は3~6℃、野菜室は4~7℃と野菜室の方がやや高めに
設定されていますので、冷蔵庫に保存する際は空き容量なども考えて
各自で判断してださい。
リンゴと一緒に保存する
意外かもしれませんが、リンゴと一緒に保存しておけば発芽を
抑えることができるのです。リンゴはエチレンガスを多く発生させることが
できる果物なので、その働きにより発芽がしにくくなります。
さいごに
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じゃがいもは幅広い料理に使える便利な野菜。家庭の味方です。
もし芽がでてしまっていても、正しく取り除いていれば、
食中毒の心配はありませんので大丈夫です。
栄養も豊富で主食や副菜としても活躍できますので、正しい知識と保存方法で
おいしく料理して食べてください。